■初めてのサプライチェーンCSRセミナー

先日、一部上場企業で、環境技術を柱とする製品開発を行われているサンデンホールディングス株式会社の社員の方々に「サプライチェーンCSRに関するセミナー」を行わせて頂きました。聴衆は会社の若手・中堅社員の方々で、CSRやサプライチェーンについては直接関わりが無い人たちであったため、正直「このセミナーは何?」と思われるかと思いつつ、がっつり「なぜ全世界でサプライチェーンCSRが重要なのか?わが社のサプライチェーンCSRとは?」を考えていただきました。

興味深かったのは、CSRの予備知識が無くても、さまざまな職場の人たちで話していると、「あ、そういえば、お客様からこんな問いあわせがあって、その時は理解できなかった」という話が出たり、「海外の現場で必要と思うが、実際にはどうすればいいのだろうか?」と質問が出たり、話が広がっていくのです。セミナーの最後には粗削りながらも、会社のビジネスの特徴をとらえた「サプライチェーンCSRマッピング」ができ、講師の私も驚くような展開になりました。

 CSRのステークホルダーの一つに「従業員」が挙げられていますが、実際に従業員向けの集まりを企画することは少ないと思います。どのような答え、結果が導かれるか予測がつきにくいからです。まして、NGOなどの社外の人たちとの意見交換には慎重になるでしょう。

私の経験からお伝えすると、「予測がつかない展開の中にこそ、いい答えがある」ことが多いです。

さまざまな人の意見を聞くのは、予測のつかなさ、を体験するのにはとても良い演習になります。CSRで言うところの「多様性(ダイバーシティ)」を経験することができます。

初めてのサプライチェーンCSRセミナーは、ステークホルダーミーティングのヒントにもなりました。